大変ご無沙汰いたしました。11月の日本でのコンサート、今決まっているものをご紹介します。
2022年11月18日(金)浜離宮朝日ホールにてリサイタル
2022年11月24日(木)兵庫県立芸術文化センター神戸女学院小ホールにてリサイタル
2022年11月26日Studio NOVITAにてリサイタル
詳細はそれぞれのリンク先でご覧いただけます。他の公演も詳細が決まり次第お知らせします。
18日の浜離宮と24日の芸文のコンサートは毎年春と秋に東京と関西で開いているリサイタルでいわば定期公演。今回のプログラムは前半にベートーヴェン中期のソナタを2曲、武満のリタニを経てショパンの2番のソナタの4曲です。レゾネイト Resonate、という英語のタイトルがついています。この言葉はラテン語のResonareに由来し、再び鳴る(Re-Sound)から転じて共鳴する、響き渡るなどを意味します。演奏家が作曲家の生み出した音を奏でることを想起させます。また、それぞれの作曲家が先人の影響を受けて新しい音を作り出しているということにも通じます。ショパンはベートーヴェンはあまり好まなかったようですが、作曲したものを見ると和声も構成も明らかにとても強い影響を受けています。武満のリタニは、若い時に作曲した2つのレントを作り直した際に、レントから連祷を連想して、連祷の英語のLitanyをタイトルとしました。昔の自分が再び鳴る。連祷は司祭の祈りの言葉を信者たちがもう一度唱えることですのでこの作品だけでも2つのレゾネイトがあるのですね。イタリア語のSonataの複数形はSonateで、3つのソナタを弾きますから、言葉遊びとしても面白いかと思いました。こんなに今回のプログラムにぴったりなタイトル、考えついたのは私ではありません。素晴らしいフライヤーを作ってくださる金沢の梅澤知生さんにご提案いただきました。ありがとうございました。